中国元の切り下げと為替の影響(ドル・円・ユーロなど)
ここ数日の中国元の切り下げ、それに伴い各国通貨がどのような反応を見せたか為替チャートを比較してみました。
はじめに
- 中国の元切り下げ=元の価値を下げる(元安)=中国の製品を安く買える(輸出を有利に)
- 元の切り下げ=基軸通貨である対米ドル(USD)であること
をポイントに押さえておき、
※チャートの読み方は為替チャートの見方を参照してください。
USD/CNH
アメリカドル対中国元の通貨ペアです。それまで全く動かなかったチャートが、元切り下げ発表と同時にドル高、元安方向に急上昇しているのがわかります。
CHN/JPY
中国元対日本円の為替チャート。米ドルと同調してこちらも急速に円高、元安に下落しています。
中国人観光客の爆買い特需に沸いていた日本のデパート、ブランドショップさん達には気がかりでしょう。
USD/HKD
アメリカドル対香港ドルです。こちらは一度はドル高へ振れるも、後半は香港ドルが買い戻される展開。
反応は微妙です。中国元と香港ドルは相関関係は強くないのか・・・。
USD/JPY
ドル円チャートです。元切り下げでドルが買われ上昇するトレンドに加速がついてたところ、一気に急落、円高ドル安方向へ動いてます。
日本の輸出で儲かっている製造業は、元の相場より、こちら(ドル円相場)の方が重要でしょう。
AUD/USD
オーストラリアドル対アメリカドルの為替レート。豪ドルが売られる展開。
オーストラリアは中国経済と強い結びつきがある理由から、中国元はオセアニア通貨に対し影響(相関)を与えるようです。
元安=オーストラリアドル安に進んでいます。
AUD/JPY
オーストラリアドル対日本円。AUD/USDの為替レートに影響を受けて対円相場でも同じ豪ドル安の流れです。
オーストラリアから日本へ来る観光客が減る?
EUR/USD
世界で最も取引量の多いユーロ対米ドル。こちらは、ユーロが買われてドルが売られる展開です。
ただしあまり大きな反応は見せてないようです。
EUR/JPY
ユーロ対日本円。こちらもユーロが緩やかに買われていく上昇トレンド。
まとめ
今回の中国政府による元安政策によって、どんな反応をしたか各国の為替レートを見てみました。
通貨の強さレベルでいうと、
ユーロ>米ドル>日本円>=香港ドル>オーストラリアドル>中国元
だと思います。(なぜかユーロが一番強い)