京都大学の梅野健(情報科学研究科教授)、岩田卓也(同博士前期課程学生)研究チームが将来の地震予知実現に繋がるかもしれない研究成果を発表しました。
研究成果-京都大学ウェブサイト
>http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research/research_results/2016/160930_1.html
一通り内容を読んでみたのですが、専門的すぎるので(素人には難しすぎる)
理解できた範囲で簡潔にまとめてみたいと思います。
直前の地震予知・予報に繋がる技術
まず一言で説明すると、
「マグニチュード7以上の大地震が発生する20分前~1時間前に異常を検知する」
可能性を秘めた技術だそうです。
地震前兆現象を検知するしくみ
1電離層の異常を観測する新手法を開発
地球上空にある電離層。電離層は地震、火山噴火などの自然現象や人為的な現象に影響を受けるそう。
従来は地震による電離層異常を事後でなければ分析できなかったが、今回の新しい方法では発生直前に検知できるようになった。
研究データは国土地理院のGEONET(GNSS連続観測システム)に公開されている情報のみ使用。
2実際の地震直前異常
(出典:京都大学ウェブサイトhttp://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research/research_results/2016/160930_1.html)
実際に東日本大震災前後の検証結果が載せられていました。
- 三陸沖地震M7.3-異常が震源付近で見られた
- 東北沖地震M9.0-異常が震源付近で見られた
- 宮城県沖地震M7.1-わずかな異常が見られた
- 三陸沖地震M7.2-異常は見られなかった
4つの巨大地震の内、3件で直前異常を観測できたそうです。
※上の4地震はいずれも海域(プレート境界型)、内陸直下型の地震は検知できるのか不明。
(出典:京都大学ウェブサイトhttp://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research/research_results/2016/160930_1.html)
これが実際に東日本大震災が発生する4分前に観測された画像とのこと。
つまりこの研究が成功(実現)すると、
「(地震発生直後に発令される)緊急地震速報よりも前に、地震警報を発表できる」
「住民は地震発生前に避難行動できるので、多くの人命が救われる」
が可能になるわけです。
京大研究チーム、是非実現させてください、応援しています。