スピーディー且つ安さが売りの10分1000円カットで業界をリードしてきたQBハウス(キュービーネットホールディングス株式会社:東証1部:6571)が料金値上げを発表(2018/8/13)しました。
値上げの理由・目的は
「優秀な人材確保」
人手不足により美容師・理容師の人材確保が難しく、スタッフの待遇改善へ取り組む為とのこと。
以下が主な改定の中身、
- 価格改定日:2019年2月1日から
- 通常価格(大人・子供):1080円→1200円
- 平日シニア価格:1000円→1100円
それぞれ100円~120円の値上がりとなります。税込み価格なので消費税10%となるとさらなる負担増になるのかもしれません。
ニュースリリースによると「来年の業績予想に織り込み済み」だそうです。
連結業績予想
決算短信の業績予想では売上204億6百万円、5.8%の前期比増の見込み。
- 2017年6月期:17.971百万円(7.8%増)
- 2018年6月期:19.287百万円(7.3%増)
- 2019年6月期(予想):20.406百万円(5.8%増)
売上自体は増加するものの伸び率が鈍るだろうと・・・予想を出していました。
客離れが起こるか否か
ニトリ、ユニクロ、鳥貴族あたりは値上げ後に苦戦を強いられたと思います。
サービス業であるQBハウスの場合はどうなるのか?
ポイントを挙げると
- QBハウスは「短時間」&「低価格」が売り
- 理容・美容室はリピーターが多い(客は同じ店に通う)
- 競合企業(1000円カット店)の対応
- 来店する間隔が長くなる可能性
あたりではないかと。
特にライバル店へ客が流れるよりも、「来店間隔が空く」ような気がします。例えば月2回利用していたものが月1回へ減る。
ただ「スタイリストの質=サービスの質を落として」も客離れ起きますし、「値上げ」しても客離れの原因となるわけで、そこはジレンマで難しい決断だったと思われます。
とりあえず来期の決算に注目。
株価の反応
※キュービーネットホールディングス株式会社の日足チャート
グリーン色〇の所で「値上げ」の発表がありました。
一時的に急落、激しく売られたもののその後続かず。逆に窓を開けて反発、買い戻されています。
今のところマーケットは「値上げによる売上減」の影響は限定的、「優秀な人材確保」の方を評価したようです。