タイパ時代の家事代行ビジネス【需要と起業リスク】




タイムパフォーマンスが意識される時代に家事代行サービスの将来性(市場拡大)はあるのか?考えられるビジネス上のリスクとニーズを分析してみました。

ビジネス・起業

まずは家事代行サービス業界のビジネス環境、起業について考察。

参入障壁は低い

起業に高額な設備投資する必要なく、少人数のサービススタッフ確保すればできます。(1人で会社設立も可能)

サービス提供ノウハウ、スタッフ教育もマニュアル化すれば問題なし。

一方、比較的参入障壁の低いビジネスモデルはライバルも多く、「競合他社」と激しい顧客獲得競争に晒されることを意味します。

先行者の利益

最初にサービス(地域密着)を開始した先行者に強みがある。一度、利用して信用を得られれば継続して同じ業者を使うはずです。

定期利用者の獲得が経営のカギ

単発の利用者よりも、サブスク契約のような定期利用者の獲得が重要。定期ユーザーは売上&利益を安定させてくれます。

需要と強み

続いて顧客ニーズや市場環境、ビジネスの強みについて考察。

家事代行のサービス分野を広げられる

  • お掃除代行(キッチン、風呂、トイレ含む)
  • 料理、買い物代行
  • 洗濯代行
  • 整理収納(片付け)代行
  • ベビーシッター、ペットシッター
  • 送迎代行
  • 玄関掃除、庭の草取り
  • その他エアコンクリーニング、電球交換、ごみ捨て、家具設置など
掃除や料理、洗濯といった家事代行業務だけでなく、便利屋に近いサービスまでビジネスの分野を広げることができる。

タイパ時代のニーズ

「時間を効率的に使う」タイムパフォーマンス意識が若い世代を中心に広がり、「掃除代行」「料理&買い物代行」の利用者が増えると予想。

高齢化による市場拡大

高齢者人口の増加とともに、メインターゲットは子育て家族世帯から高齢者世帯への家事代行サービスへ移ると予想。

リスク

そしてビジネス上で起こりうるリスク、障害について。

少子化による市場規模縮小(マーケットに限界)

少子化、人口減少による利用者の減少。マーケット拡大には何れ限界が来るでしょう。

日本人の生活習慣、文化の違い

日本人独特の生活習慣の壁。

  • 自宅に見ず知らずの他人を招き入れることへの抵抗感
  • 家事代行(家政婦、お手伝いさん)を依頼する習慣がない
欧米やシンガポールのようなメイド、ヘルパーを雇う文化が日本にはあまりない。

人手不足

海外から外国人労働者を受け入れない限り、働き手の人材確保は難しくなるはず。

質の良いサービススタッフを雇うには高い賃金を支払わなけれなりません。

サービス価格と賃金(時給)のバランス

サービスを提供する価格と従業員へ支払う給料(時給)バランスの難しさ。

  • サービス価格を高くすると顧客離れを招く恐れ。
  • サービス価格が低いと低賃金労働となりスタッフの質が低下する恐れ

セキュリティー、犯罪リスク(企業の信用を失う)

家事代行サービス会社最大のリスクが「従業員の犯罪リスク」。サービス利用者宅で窃盗など逮捕された場合、会社の信用を一瞬で失う可能性。

会社のブランド(信頼)を築くには長い時間かかりますが、信用無くすのは一瞬です。