Hinet(高感度地震観測網)から北海道で起きている地震の特徴&場所を分析してみました。
直近30日間内と短いですが「北海道内で地震の多い危険な地域」vs「比較的地震が少ない安全な地域」がなんとなく見えてきそうです。
基本情報
- 情報源:Hinet
- 期間:30日間で発生した地震すべて
- マグニチュード:○印が大小は地震規模を表す
- 震源:赤色やオレンジは浅い0~20Km、黄色は20Km~50Km、緑色は50Km~150Km、青色は200Km以上と深い。
(出典:防災科学技術研究所 http://www.hinet.bosai.go.jp)
まず北海道全体図を表示していみました。
大陸を斜めに真っ二つ半分割ったように「南部ほど地震が多く発生し」、「北部は空白が目立つ」ことがわかります。
(出典:防災科学技術研究所 http://www.hinet.bosai.go.jp)
赤い丸で囲ったエリアですね。
「浦河沖」、「十勝沖」、「釧路沖」と呼ばれる地震密集地帯。
太平洋プレートが北米プレート地下に沈み込んでいる場所と想像できます。
ここの特徴は
- 海域の震源:約30Km~60Kmの深さ
- 陸域の震源:約50Km~100Kmの深さ
に震源が集中。
つまりプレート沈み込みに沿う形で海側ほど震源が浅く、大陸に近づくにつれ深くなって行くのでしょう。
(出典:防災科学技術研究所 http://www.hinet.bosai.go.jp)
次に日本海側、奥尻島付近で発生している地震です。
ここは日本海東縁変動帯が縦長に走っているエリアだそうで、奥尻島では過去に津波をともなう大地震(北海道南西沖地震)が起きています。
この場所の特徴は「震源が浅い」こと。深さ10Km~30Kmが目立ちます。
(出典:防災科学技術研究所 http://www.hinet.bosai.go.jp)
そして石狩~留萌~稚内の海域&陸域。青い丸の地震がポツポツと確認できます。
青い丸は震源「200km~」と非常に深い場所。
つまりこれは釧路沖から沈み込んでいる太平洋プレートの最深部で発生しているのではないかと予想できます。
(出典:防災科学技術研究所 http://www.hinet.bosai.go.jp)
北海道の内陸に注目すると、小さい赤い丸が密集している場所もあります。
これは震源の浅いマグニチュード1(又は1以下)の小規模地震が多数発生しているポイント。
地図で地名を調べてみると、どうも「十勝岳の周辺(東部)」っぽいです。火山活動関係か?
(出典:防災科学技術研究所 http://www.hinet.bosai.go.jp)
最後に札幌、千歳周辺。直近1ヶ月間では「深さ100Km前後、マグニチュード1~2程度」の地震が3回ほど確認できました。札幌は地震少ないけど全く起こらないわけではないということです。
結果
- 確率的に北部ほど安全である。
- 特に危険なのは「太平洋側では浦河沖~釧路沖、日本海側では奥尻島周辺」
という結果となりました。